和式便器や以前の住宅ではトイレにコンセントが無い場合があります。洗浄便座や暖房便座用にはコンセントが必要ですが、トイレリフォームの際に実施したコンセント新設の事例をご紹介いたします。
トイレコンセント新設リフォーム工事承り地域
埼玉県 朝霞市 和光市 新座市 志木市
東京都 練馬区 板橋区 西東京市 周辺
トイレリフォームの一環としてのコンセント新設工事です。
リフォーム前は普通便座です。便器・タンクは変えずに便座のみ洗浄便座にしました。
トイレの室内長が1070㎜と短いので、便器と同メーカーのジャストサイズの洗浄便座を選びました。ラージサイズ兼用タイプと違い出っ張っていません。
壁紙と床のクッションフロアは、既存の便器セットを外さずにやり替えました。
アース付きコンセントはリフォーム後の写真には写っていませんが、便器・タンクに向かって左下方に新設しました。
紙巻器、タオル掛けは後日お客様手配です。
弊社では、スイッチ・コンセント増設の際、内装のやり替えも実施する場合は、仕上がりがキレイな『隠蔽配線』をお奨めしています。
『隠蔽配線』というのは、床・壁・天井の裏側に電線を通す配線方法で、電線やモール(配線カバー)などが表面に出ません。
新築では床・壁・天井のボードやパネルを張る前の木下地の状態で電気配線は実施されます。配線終了後にボードやパネルは張られるので、当然、隠蔽配線となります。
リフォーム工事のように床・壁・天井が出来上がっている状態での隠蔽配線は内部の障害物に阻まれて通線困難なケースがあります。
その場合でも必要な部位を開口し通線後に内装の手直しをすれば、新築時同様、配線の無い状態で仕上げられます。
内装の手直しをしない場合は露出配線となりますが、もし後の内装工事の際に配線の隠蔽を予定するのなら2重の手間となるため同時施工のご検討も宜しいと思います。
下図はトイレ周辺の間取図です。
今回の洗浄便座用コンセントの配線は、洗濯機置場のコンセントから給電します。
本来、洗浄便座用コンセントはメーカーより、分電盤からの単独配線による専用回路が推奨されています。
ところが古い住宅では分電盤に空き回路が無かったり、分電盤からの配線が困難な状況もあります。
今回のお宅でも専用回路の設置が困難なため、消費電力の利用が少ない共用回路を分岐して洗浄便座用コンセントを設置するに至りました。
新たに設置する洗浄便座用コンセントは、給電元の洗濯機用のコンセントから分岐し、洗濯機置場の床下から和室の床下を経由し、便器に向かって左側に設置します。
コンセント取り付け位置の壁を開口するにも、器具がついたままなので、やり辛いのもリフォームならではのことです。
しかも、こちらのトイレの壁は、簡単に開口できる石膏ボードではなく合板です。
なんとか開口できました。
次に、隣の和室の畳を上げ、床下に配線を通す穴を開け、
配線を送っていきます。
和室から洗濯機置場の床下を通し、分岐するコンセントの直下まで這わせてきたところで、解体した壁内部の『横桟』(よこざん)に貫通孔(かんつうこう)をあけ、
ケーブルを通していき、
接続すれば完了です。元々洗濯機用のコンセントでしたので、アース線の接続もできました。
ケーブルが隣の和室の床下に入っているのが見えますね。
今回のように部屋全体が改装中であれば、比較的容易に配線を隠蔽して、コンセントを増設することができます。
新しいコンセントがプレート無しで仮付けされました。
露出配線は作業が楽なので、安易に奨める業者が多いのですが、配線やモールは見映えが冴えません。
せっかく壁紙や床までやり替えるのなら、隠蔽配線にして綺麗に仕上げたいものです。
コンセントの仮付け後に内装工事は行います。
壁紙を剥がし、不陸調整のパテ処理をします。黄色いところがパテ処理部分です。
パテの乾きを待つ間に壁紙に糊付けをします。
パテが乾いたらペーパーやすりを当てて、下地を平滑にして張っていきます。
便器やタンク、むき出しの配管がある場合などは根気強く作業をしていきます。
最後に洗浄便座とコンセントプレートを取り付ければ、洗浄便座用アース付きコンセントの新設と内装リフォームの終了です。
後付けの洗浄便座用コンセントですが、違和感なく隠蔽配線にて設置できました。