“吸わない”には、
必ず理由があります
料理は好きなのに キッチンに立つたび、こんなストレスを感じていませんか?
「こんなものかな」
「マンションだから仕方ない」
そう思って見過ごされがちですが、その違和感には必ず理由があります。
“吸引力の強弱” は、レンジフード本体の性能だけで決まるものではありません。
ここでは、実際のリフォーム現場でよく見られるレンジフードが吸わない原因と改善方法をご紹介いたします。
吸い込みが弱い原因は一つとは限りません。複数が重なり合っている場合もあります。
見た目では分からない排気ダクトや給気環境など、住まいの条件によって大きく左右されます。
ですから、原因を突き止めずに、吸い込みが悪いからといって真っ先にレンジフードを交換しても解決するとは限りません。
以下では吸い込みが弱まる原因毎に対処法をご紹介します。
レンジフードの吸い込みが悪いのは
と考える方は多いでしょう。
もちろん、清掃や交換で解決できるケースもあります。
ところが、十分な効果が得られない場合は、壁や天井裏に隠れた排気ダクトが、思わぬ原因になっていることがあります。
ダクト内を流れる空気はまっすぐ進み、出口迄の距離が短いほど勢いを保てます。
90度の曲がりが1か所あるだけで、風量は約20〜30%もロスすることがあります。
ダクトが長い・曲がりが多いほど空気抵抗は大きくなります。
そのため「強いファンなのに吸わない」という現象が起こりうるのです。
そこで、レンジフードの交換の際に排気ダクトを「点検」し、「曲がり・接続」に難あれば修正します。
レンジフードは、室内の空気を屋外へ排出する設備です。
そのため、排気する分の空気が入ってこなければ、スムーズな換気はできません。
特に近年の高気密住宅では
といった原因で、煙や臭いが室内に残りやすくなることがあります。
高気密住宅では、「排気」に見合う「給気」を確保することが重要です。
※高気密住宅と給気の関係については、次章で詳しくご紹介します。
高層階や風の強い地域では、
屋外から排気口に吹き込む風が、排気を押し戻してしまうことがあります。
排気口の位置、屋外フードの形状、建物周辺の風の流れ次第で、換気は左右されます。
外風に負けない排気環境を整え、排気を安定させ吸引力を高めます。
建物の構造やレンジフードの設置状況によっては、給排気環境の見直しが困難・不十分なケースもあります。
また、給排気環境を整えた上でも、一般的なフードでは煙を十分に受け止められず、調理中の油煙がフードの外へ逃げてしまうケースもあります。
そのような場合に有効なのが、煙を効率よく集める「捕集性能」の高いレンジフードです。
油煙を “集める器”の役割をするのがフードです。
ファンの能力が同じでもフードによって、実際に油煙を取り込める量は大きく変わります。
例えば以下のような「捕集性能」の高いレンジフードであれば、煙を効率よく集め、フードの外へ逃がしにくくすることができます。
整流板はフード周囲の吸込み風速を高め、逃げようとする油煙を効率よくフード内へ導きます。
さらに、フードやダクトカバーに二次捕集機能として副吸込口がある機種は周囲に漂った煙を副吸込口からも吸込むことができるため、より高い捕集性能が期待できます。
排気環境を整えたうえで捕集性能を高めると、より快適な調理環境につながります。
フィルターやファンに油汚れがたまると、空気の通り道が狭くなり、煙をうまく吸い込めなくなります。
「定期的な清掃が大切なのは分かっているけれど…」
でも、
というお声が多いのが現実ではないでしょうか?
そこで、定期的な清掃をする上で以下のような「負担が軽減できる機種への交換」もおすすめです。
毎日しつこい汚れの原因となる油煙を排出しているレンジフードだからこそ、
「定期的な清掃時の負担を軽減すること」が「油煙の通り道をきれいな状態に維持すること」 に繋がります。
ここまで、レンジフードが吸わない主な原因と改善方法をご紹介してきました。
実際には、これらすべてを一度に改善しなければならないケースは多くありません。
原因を一つずつ見極め、効果の高い部分から見直すことで、想像以上の改善が見込めます。
次章では、実際の現場では、「どのように吸わない原因を特定し、改善していくのか」、その流れをご紹介します。
ご紹介する現場でも、レンジフードが吸わない原因は一つではありませんでした。
排気ダクトや設置状況など、複数の要因が重なって吸い込みが悪くなっているケースでした。
マンションにお住まいのお客様から、
「レンジフードを回しても、ほとんど吸わない。」
というご相談をいただきました。
調理中の煙は思うように吸い込まれず、共用通路側にある屋外排気口でも排気の勢いはほとんど感じられない状態でした。
一般的には、
「レンジフードが古くなったから。」
と思われがちですが、本当にそれだけが原因なのでしょうか。
リフォーム前
こちらの住宅には、タカラスタンダード製のターボファンレンジフード(VS-60)が設置されていました。
カタログ上では最大風量840㎥/h(50Hz地域)の能力を持つ機種ですが、十分な性能を発揮できていませんでした。
キッチン隣のユニットバスの点検口から排気経路を確認すると、吸引力低下の原因が見えてきました。
レンジフードの背面部分はしっかり目視できませんが、
排気ダクトは一旦水平に伸びたあと、
以下のようなスパイラルダクトで
90度立ち上がり、
さらにユニットバスの天井裏でもう一度90度曲がり、大きく2回方向転換して屋外へと排気される経路でした。
つまり、
こちらの住宅では、このような状況が重なり排気抵抗が大きくなって風量の強いターボファンでも十分に能力を発揮できない状態に陥っていたわけです。
しかし、なぜ、このような排気経路になっているのか?撤去時の状況をご覧ください。
このレンジフードは本体背面から後方に排気してダクトへ接続するタイプだったのです。
後方排気タイプはレンジフード背面の低い位置で壁内のダクトに接続できるため、上部を吊戸棚として有効活用できるメリットがあります。
一方で、建物の構造によっては排気ダクトの取り回しが複雑になることがあります。
原因が分かったところで、レンジフード本体の排気タイプと排気ダクトの経路の変更を行うことにします。
その結果、空気の流れを妨げていた排気抵抗を大幅に減らし、レンジフード本来の性能を発揮しやすい排気経路を実現しました。
排気位置の改善
以下は、レンジフード背面の排気位置を比較した写真です。
排気位置の変更と共に、排気経路も次のように改善しています。
リフォーム前は、ユニットバスの天井上まで排気を持ち上げるために90度曲がりのスパイラルダクトを2か所使用していましたが、
リフォーム後はフレキシブルダクトを使って曲がりをなくし、より短く自然な排気経路になっています。
排気経路を見直すうえで、レンジフード本体も後方排気のターボファンタイプから上方排気のシロッコファンタイプに交換しました。
今回採用したのは、トクラス「サイクロンフードⅢ」です。
この機種を選んだ理由は、
排気経路の改善に合わせて、単に上方排気タイプのレンジフードを選択したわけではありません。
トクラス「サイクロンフードⅢ」は加熱器から上昇した油煙をフード下に巻き込んでしっかり捕らえる水平渦巻集煙方式を採用しているためです。
空気がスムーズに流れる環境を整え、油煙捕集機能の高いレンジフードを組み合わせることでより一層、排気の流れをスムーズにしています。
カタログ上の最大風量は、
と、数値だけを見ると交換後の方が小さくなっています。
しかし、レンジフードの吸引力は、カタログ上の風量だけで決まるものではありません。
排気経路や設置状況によって、実際に発揮できる性能は大きく変わります。
工事後、お客様からは
「こんなに変わるとは思いませんでした。」
という嬉しいお言葉をいただきました。
特にお客様が驚かれたのは、カタログ上の最大風量が小さくなったにもかかわらず、吸い込みが大きく改善したことでした。
一般的には、「風量が大きいレンジフードほどよく吸う」と思われがちです。
しかし今回の事例では、排気経路の抵抗を減らし、空気がスムーズに流れる環境を整えたことで、レンジフード本来の性能を十分に発揮できるようになりました。
その結果、
と以上のように改善いたしました。
今回ご紹介した事例では、レンジフード本体の設置状況や排気ダクトの取り回しが吸引力低下の大きな要因となっていました。
もちろん、すべてのご家庭が同じ原因とは限りません。
給気不足や外風の影響、フードの捕集性能、油汚れなど、住まいによって原因はさまざまです。
だからこそ、先ずは「吸わない原因は何なのか?」を正しく見極めることが改善への近道なのです。
実際には、ちょっとした改善で吸引力が大きく変わるケースも少なくありません。
以下にレンジフードのチェックリストをお作りしました。
ご自宅のレンジフードが十分に機能を発揮しているかどうか確認してみましょう。
専門的な調査が必要な部分もありますが、吸引力低下のサインはご家庭でもある程度確認することができます。
次の項目に当てはまるものがないか、一度チェックしてみてください。
一つでも当てはまる項目があれば、レンジフードが本来の性能を十分に発揮できていない可能性があります。
ただし、今回の施工事例のように、壁や天井裏の排気ダクトが原因となっているケースでは、外から見ただけでは判断できません。
「掃除をしても改善しない」という場合は、給排気経路まで含めて確認してみることをおすすめします。
さて、
今回ご紹介したように、レンジフードの吸い込みが悪い原因によっては、本体交換だけでなく排気ダクトの調整などの工事が必要になる場合があります。
そのため、交換費用はレンジフード本体の価格だけでは決まりません。
工事費を含めたレンジフード交換費用の目安については、こちらのページで詳しくご案内しています。
▶ 「レンジフード交換はいくら掛かる?工事費を含めた費用の目安はこちら」
レンジフードの吸い込みが悪くなる原因は、ご家庭によってさまざまです。
本体交換で改善することもあれば、排気ダクトや給気環境を見直すことで、大きく改善するケースもあります。
原因が分かれば、改善方法も見えてきます。
私たちは、朝霞市・和光市・新座市・志木市・練馬区・板橋区・西東京市周辺で、数多くのレンジフード交換・換気改善工事を行ってきました。
だからこそ私たちは、レンジフード本体だけで判断するのではなく、住まい全体の換気環境を確認しながら、原因に合った改善方法をご提案しています。
毎日使うキッチンだからこそ、より快適で気持ちよく料理ができる環境づくりをお手伝いいたします。
「吸い込みが悪いけれど、本当に交換が必要なのかな?」
「掃除だけで改善できるのかな?」
「排気ダクトにも原因があるのかな?」
そんな疑問をお持ちでしたら、まずはお気軽にご相談ください。
▶ お問い合わせはこちら
キッチンレンジフード・換気扇交換
工事承り地域
埼玉県:朝霞市 和光市 新座市 志木市
東京都:練馬区 板橋区 西東京市 周辺
吸引力を左右する要因の中でも、近年とくに重要になっているのが “住宅の気密性” です。
気密性が高い現代住宅では、給気不足が吸引力低下の大きな原因となり、レンジフード本来の性能を発揮できないケースが増えています。
次章では、
高気密住宅における換気の考え方を、24時間換気との関係も含めて、さらに深く解説していきます。
レンジフードの他の最新機能は以下のページの一覧でご覧になれます。
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