塗装養生の目的は、主に
①飛び散るペンキで塗装部位以外を汚さない
②キッチリ塗り分ける。
の2つです。
建物全体に施す外壁塗装養生の目的は、①の『飛び散るペンキで塗装部位以外を汚さない。』 となります。
仕上がりが雑な業者は、たいてい養生がなおざりです。
養生をしなくても、垂らしたペンキを拭き取る業者はまだましな方で、中にはあちこちペンキが垂らしたまま引き渡されている建物もあります。
仕上がりを高めるには、要所要所、場面場面で適正な養生が必要です。
適正な養生は作業の進み具合も早めます。
3階南側バルコニーです。床養生には写真のような養生シートのほか、敷布や通水性のある細目のネットを使用する場合もあります。
3階のルーフバルコニーの床養生です。塗材が飛び散りやすい壁際や鉄骨階段の周囲を床養生します。
螺旋階段の周囲の床養生です。
外壁部や付帯部は、それぞれで下塗り・中塗り・上塗りと3工程以上塗り重ねていきます。塗り方によっては霧状に塗材が飛び散ったりしますので、周囲少し広めに養生します。
らせん階段の屋上への上り口周辺の床養生です。
北側 バルコニーの床養生です。
屋上手すりに近いパラペットの天端には塩ビの防水シートが張り込んでありますが、
こちらもマスカーで養生をします。
保温材がボロボロになっていた屋上給水管は、錆びた配管を塗装し直してから、保温材を巻き替えます。
既存の傷んだ保温材を撤去し、笠木周辺に養生を施したところです。 笠木養生は給水管の塗装のみならず、外壁塗装の作業中も敷設され続けます。
樹木は通気性のあるネットで養生します。
ビニールなどで覆ってしまうと太陽光で内部が高温になり枝や葉を傷めてしまう場合があります。
土間に敷いたブルーの養生シートは雨に塗れても滑りづらい素材になっています。床養生同様、敷布や通水性のある細目のネットを使用する場合もあります。
出入りの多い玄関では塗装中は更にこの上に、養生をします。
塗装しないバルコニーのアルミ手すりにも、作業に応じて養生をします。
エアコンの室外機は、専用の養生カバーを使ったりもします。
ガス配管を外壁色で塗装する場合は、このまま外壁色塗装の工程で塗り重ねていきますが、ガス配管と外壁を異なる色に塗る場合は、配管下塗り塗装後、外壁塗装前に配管を養生し、外壁塗装終了後に配管を仕上げ色で塗り重ねていきます。
外壁をローラー刷毛で塗り込む際に出る霧吹きで吹いたような細かい塗材の粒で汚さないように養生します。
玄関ドアのように下塗りに手間が掛かるような付帯物は、外壁を仕上げてから取り組みますので下塗りをしないまま養生する場合もあります。
電柱から責任分界点までの配線は、電力会社の所有物になりますので、汚さないように養生をします。
分かりづらいのですが、縦樋は透明のビニールで養生されています。
窓などの開口部の養生は外壁塗装前のシャッターボックス、庇等の付帯物の下塗り塗装前に実施します。 サッシや硝子は半透明のマスカーで覆います。実施時期はシール終了後となりますが、シールへの外壁塗材の塗り残しが出ない様にチリ際は丁寧に養生します。
このチリ際の作業を雑にすると、余計な所に塗料が付いてしまい、化粧額縁を再取り付けする際に納まらなくなって苦労します。
開口部の養生は外壁面の塗装(下塗り・中塗り・上塗り)が終わってからなるべく早いうちに剥がします。
さて、先ほど塗装養生には2つの目的があると申し上げました。付帯物の下塗りを終え、外壁下塗り前に実施する養生は②の『キッチリ塗り分ける。』ための養生ともなります。
弊社では、色が異なる取り合い部分や異なる素材とのチリ際はラインをキッチリ出して美しく見せるために作業工程に応じてマスキング養生を何度かやり替えます。
なので、実際は塗装作業より養生作業の方に時間が掛かるくらいです。
このことを弊社で外壁塗装中のお客様にご説明すると他社の外壁塗装の仕上がりと見比べて納得されています。
外壁の塗装前に付帯物を下塗りし、乾いたところで外壁塗装用に養生をします。
ご覧の方の中には、『外壁の塗材が付いても、後から上塗りするのなら養生はいらないのでは?』と思う方もいるかもしれません。
確かにその通りにも思えますが、養生するには理由があります。というのも、外壁塗材にはかなりの粘度があるため、垂れたままにしておくと、しずく状のまま固まり、
表面には塗材の粒の凹凸ができます。そうなると後から仕上げ塗材を塗っても綺麗に仕上がりません。
そこで、塗装面を平滑に美しく仕上げるためにも、飛び散った塗材が付かないように養生をするわけです。
らせん階段も外壁塗装後に仕上げるので、下塗りを終えた後、養生します。
屋根の端部の板金部分です。
通気ガラリはステンレス製なので、塗装はしません。シール補修後塗装が付かないように周囲を養生します。
外壁塗材で塗らないものは全て養生します。付帯物の養生が終わればいよいよ、外壁下塗りです。
『ヘーベルハウス フレックスⅢ 外装リフレッシュ工事 』
『8.各所の塗装養生編』をご覧いただきましてありがとうございました。
この続きは『9.外壁下塗り編』をご覧下さい。
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