左右の壁間の間口に合わせて幅ピッタリに広げたキッチンリフォーム
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このウェブページでは、弊社が施工した『幅1,950㎜のキッチンを壁々間ピッタリの2,535㎜のキッチンに入れ替えたLDKリフォーム』について
『作業の様子』をご紹介しております。
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ご希望の方にはリフォーム工事もお受けしています。
さて、早速ご紹介に移りましょう。
キッチンの入れ替えに伴って、レイアウトを変更したり、
設備が変わることは多いものです。
例えば、ガスコンロをIHクッキングヒーターにしたり、
食洗機、浄水器などの導入やレンジフードのタイプ変更です。
今回こちらでは新たに食洗機を導入することとなりました。
今まで電子レンジで利用していたコンセントを食洗機用に流用するため移設します。
壁の軸組をよけて穴を開け、ケーブルを通していきます。
地味な作業を繰り返して、
食洗機に接続できる位置まで下げました。
食器棚背面の壁は外部に面している壁です。
冬場冷やされる壁は結露を起こしやすく、壁際に家具などが置かれていると
湿気が籠りやすい状況になって錆び付きます。
カビが生えた壁のコンセントはこのように錆でボロボロになっているケースがよくあります。
右側の電源コンセントは新設する家電収納庫用に使用するので新しいものに交換し、 左側のテレビコンセントは使わないので撤去します。
既存のキッチンセットが解体できたところで、 ガスの配管は新規のキッチンのガス指定位置に届くように、強化ホースで長目に伸ばしておきます。
キッチン組立後のコンロ接続の際に、ホースの長さは調整します。
ガス配管と同様、給水・給湯・排水配管もやり替えます。
新規には食洗機が付きますが、食洗機用の配管はキッチン組立後となります。
この段階では、キッチンメーカーが指定する位置への配管までとなります。
設備工の前の太い塩ビパイプは排水管で、奥の細い配管は右が給水で、左が給湯管です。
使っていたキッチンが扉タイプの場合、新規を引き出しタイプにすると、
既存の排水配管が緩衝してしまうケースがあります。
今回は床下空間に余裕があるので、床を開口し床下で移設します。
マンションによっては躯体直の床にキッチンが据え置かれていたり、
床下に配管をやり直す十分な空間が無いなど、排水管の移設が困難な場合もあります。
その場合は、下台の引き出し箱そのものを切り欠いて逃げ加工をするケースもあります。
排水配管を継手手前で切り落とし、
床板を切って開口します。
床はネダフォーム工法でつくられています。
ネダフォーム工法とは簡単に言うと、
床下の躯体上に床板が固定できる桟木が組み込まれた発泡スチロールを敷き詰めそこに床材を貼っていくものです。
白く見えるのが撤去した発泡スチロールの残がいです。
床下で排水配管を切断し、新規キッチンの排水取り出し位置に配管し直します。
続いて、給湯・給水配管も指定位置に配管し直します。
既存の銅管の給湯管をガスバーナーで炙って真鍮のL型ソケットをロウ付けします。
ロウ付けというのは、母材よりも融点の低い合金を溶かして部材を接着する工法です。
銅管継手の先には、架橋ポリエチレン管用の継手を取り付けます。
架橋ポリエチレン管については後ほどご紹介します。
給水管の先にも架橋ポリエチレン管の接続ソケットを取り付けます。
通常、架橋ポリエチレン管では、
給湯配管にはピンク、給水には水色の被覆を使用します。
被覆の色以外、耐熱温度等の性能差はありません。
架橋ポリエチレン管は塩ビパイプや銅管に比べ継手が高価ですが、
接続がワンタッチで素早く、確実な施工ができます。
架橋ポリエチレン管工業会による架橋ポリエチレン管の特長をご紹介します。
『架橋ポリエチレンとは、熱可塑性プラスチックとしての鎖状構造ポリエチレンの 分子どうしのところどころを結合させて、立体の網目構造にした超高分子量のポリエチレンをいいます。
従って、架橋反応が終了した時点でポリエチレンは、あたかも熱硬化性樹脂のような立体網目構造となり、 耐熱性、クリープ性能(物体に継続的に力を加えた際の変形度合)とも向上します。』とありますが、 簡単に言えば、ポリエチレンを加熱し軟化させ、成形し、それを冷却して固化(架橋反応)させることで 以下のような優れた特性を有する樹脂にしたものです。
以上、架橋ポリエチレン管は金属管や塩ビ管に比べてメリットがたくさんあります。
さて、
先ほど長さを詰めた排水管にも継ぎ手を付けて床上に向け、
給水・給湯・排水管共、規定の位置に配管し終えました。
キッチンが出来上がると隠れてしまう床下での配管移設の様子をご覧になると、
完成時のキッチンキャビネット内の配管がキッチリ納まっている理由がお分かりいただけると思います。
新しいキッチンではレンジフードの幅が600㎜→750㎜となり、 排煙口の位置がズレるのでダクトも交換となります。
キッチン組立のダクト接続時に断熱材を巻き付けます。
キッチンの入れ替えに伴い、設備が変わると、配線、配管のやり替えが必要なことも多いものです。
既存をそのまま使って無理やり接続したり、位置が不適正だと、
見映えも悪く、無理な力が掛かったり、緩衝したり、使い辛くなったりします。
規定の位置に配管し直すことで安全で、見映えや使い勝手の良いものとなります。